赤木ケイ Jazzクリニック(ナーダム)20121215日(土曜日) 受講感想

                                                北畠 真 Bassソロ

 

他の方々のクリニックを聞いていて、音楽表現パフォーマンスに必要な技法(基本的な体の形・気持ちの集中の仕方・構造の組み立て方・流れのつくり方)が、具体的に的確に示唆された赤木氏の指摘が興味深かった。若い(アイディアは面白いが技法が未熟な)音楽的なパフォーマーを志す人たちにもっと聞いてもらいたいと思った。具体的には、ボーカルの人の:視線の置き方/顔の向き/体の向き/手の位置/手の動かし方、ピアノの人の:音域の使い方/曲想の展開の仕方/イントロ間奏のつくり方/リズムの感じ方、等なるほどと思わせる内容が多く有りました。

このような具体的な事まで噛み砕いたクリニックを受けることは、特に日本では少ないと思います。私は若くはないですが、こういう内容をわかった上で育ってくるプレーヤーを育成しているアメリカ(赤木氏の居住国)は懐深いと思いました。京都/奈良の田舎で開催されたクリニックでしたが、出したい音の有る若い人達の受講も有り、日本も捨てたものではないことも実感できて嬉しかったです。

 

私は、ベースソロでの“FOUR”でクリニックをお願いしました。ベースソロなので、自分なりに伴奏音とメロディーを織り交ぜながら、単音のみでなくルートの音を弾いてコードの流れを出しながら、弾くことを心掛けました。指摘は、うまく織り交ぜたつもりだった伴奏とメロディーがゴチャゴチャして汚く聞こえるということでした。『なるほど』 

それから、具体的に赤木氏のピアノでの音の作り方の例も含めて、メロディーと伴奏の織り交ぜ方の指導が有りました。要は呼吸の問題で、メロディーを歌うときにブレスをするタイミングで、伴奏をコードの流れが明確に分かるようにシンプルに弾く、ということだと私は理解しました。伴奏はきちんと提示すれば、引き続けなくともそのコードの印象はしばらく残るという、ジョー・ヘンダーソンさん(赤木氏がバンドにいた)のエピソード「自分でバーンとピアノでコードを弾いてサックスでメロディーを吹く」も興味深かったです。赤木氏の具体的な演奏があるので、何をしたら最低限の音で楽しい音楽になるか、がよくわかりました。きちんとメロディーを弾けば、伴奏はなくともコードの流れは聞こえてくることも、改めて気づきました。『赤木さんありがとう』

 最後にもう一曲と言われて“In a sentimental mood”を弾かせていただきました。途中から赤木氏のピアノも入っていただき、今まで生きてきたうちで一番気持ち良い演奏ができました。赤木氏も「この演奏に関しては何も言うことはない」とおっしゃっていただき嬉しかったです。 

このような経験をさせていただいたクリニックに感謝致します。本当に貴重な経験でした。ありがとうございました。また機会があれば参加させていただきます。クリニック後に、赤木氏といろいろなお話をしたのも楽しかったです。


大人の楽しみ:クラシック音楽はいかが?

 

Vol. 1「ピアノのことをもっと知ろう!!」

*ナビゲーター: ピアニスト 栗原ひろみ

 

*演奏者

渡会 美羽さん(小1)

今村 天音さん(小4)

榊原明子さん 他



 

主催:XCP(クロスカルチュラル・プロジェクト)

京都府地域力再生プロジェクト支援事業

後援:

申し込み:ナーダム